小さい頃に教えてもらいたかった「やりたいこと」と「お金」と「時間」のはなし
「やりたいことはあるけど、お金が無い。」
「時間はあるんだけど、やりたいことが見つからない。」
こんな悩みは学生から社会人まで幅広い方が抱えているのではないでしょうか。
この事について少し僕なりの考えを書こうと思います。
まずやりたいことがあるけれど、お金が無いときにまずやることは
一般期に「働くこと」だと思います。
時給でお給料をもらうアルバイトで考えるとわかりやすいかもしれません。
時間を使って働くことで、もらえるお金を増やすことができます。
だけれど、お金をもらうために働いているとやりたいことを行う時間は減ってしまいます。
やりたくない仕事を行うことで疲れてしまうと、やりたいことをやる力もなくなってしまいます。
だからこそ、僕は「やりたいこと」と「お金」と「時間」のバランスがすごく大切だと考えています。
ここでバランスのとり方について3つの型を使いながら考えてみたいと思います。
┃パターン1貯蓄型
お金をできるだけ貯めて、ある程度貯まったらやりたいことをやる方法です。
若い方、特に学生さんはこの考え方をする人が多い気がします。ただこの形は個人的にはおすすめできません。
理由はお金が貯まるまで人生には何が起こるかわからないからです。
例えば「お金が溜まったら世界旅行に行こうと思っていたのに、大きな事故で動けなくなってしまった。」
大げさのように聞こえて実は聞く話です。
今という時間をお金のために犠牲にしてしまうのはすごくリスクがあることのように思えます。
どれだけお金があっても、時間だけは買い戻せません。
「●●万円貯まったら独立しようと思っているんですが…」
「次にボーナスをもらってから辞めようと思っていて…」
このように独立されようとしている方から時たま相談を受けることがあります。
もちろんお金の他にその仕事をやる意義を見出しているのならその形でも良いと思いますが、
「貯まってからの方が良さそうだから」「なんとなくキリが良いから」ぐらいであればキッパリ辞めるべきだなと思います。
僕も会社員を辞めて独立をした経験があるので
給与が入ってこなくなる怖さは理解しているつもりですが、
何度も書いてしまいますが、今やりたいことを今やる価値の方がずっと大事だと感じます。
それぐらい時間には価値があります。
時間さえあればその他の物は取り戻せると言っても過言ではないと思います。
┃パターン2バランス型
必要なお金をつくりつつ、やりたいことにも時間を当てられるようにバランスを取るやり方です。
多くの方がここに該当するのではないかと思います。
副業もそうですし、仕事をしながら終業後や週末に趣味をやるなども含まれます。
これは日々の生活を守りながらやりたいことも行うという観点で、非常に理にかなった方法だと思います。
ただ一つだけ注意したい点は「お金」と「やりたいこと」を両立させることで
どちらにも100%のエネルギーを注げなくなってしまうことです。
「副業という言葉の功罪」の投稿の中でも記載しているのですが、
2つを選ぶということはエネルギーも分散することになり、
時間だけが過ぎてしまっていた、なんてことにもなりかねないかと思います。
日々の生活が守れている安心さは様々なことを正当化してしまうのですが、
振り切って仕事を辞めて幸せそうに生きている人を見ると、
一度きりの人生なんだしこれぐらい振り切ってもいいんだろうなあと感じます。
┃パターン3借り入れ型
これはお金を先に借りてしまう方法です。
お金を作り、やりたいことを行うという点でバランス型と本質的には同じなのですが、
お金を「稼ぐ」代わりに「借りる」という点で違います。
つまり借金です。
「借金」というとすごく悪いイメージを持つ人が多いかと思うのですが、
僕は「借金」とは「時間の前借り」だと思っています。
パターン①やパターン②でも言えることなのですが、
やりたくないことをしてお金を稼ぐぐらいであれば、
お金を借り入れて時間の前借りをした方が個人的には良いと思っています。
先述の通り、時間さえあればその他の物は取り戻せるからです。
もちろん注意点もあります。
お金を借りたら返す必要があるので「借りる」と「責任」はセットとなります。
軽い気持ちで借りることはするべきではないです。
他方で、何度も何度も言うように
それぐらい時間というものには価値があるとも思っています。
┃経済の観点で人生は平等ではない
パターンとして記載していないですが、
お金を借りずにすぐにやりたいことをスタートさせるパターンがあります。
それは自分の実家であり親族であり、
最初から経済性(=お金)が担保されている状態でやりたいことを始められる場合です。
お金を最初に得てやりたいことをやるという観点ではパターン3と似ていますが
返済義務があるかないかという違いは、精神的な大きな違いを生みます。
小さい頃、先生はなかなか子供たちに話してくれないかもしれませんが
この資本主義社会は残念ながら平等に富が分配されるように設計できておらず
強いものが更に強くなる仕組みとして構築されています。
上記のようなパターンなどを全く考えなくても
やりたいことを始められる人たちがいることも事実です。
ただ、ここで資本主義社会の不平等性に関しての嘆きを書きたいわけではなく
それでも僕たちは自分たちが持っているカードの中で生きていくしかないということを認識しなければいけないということです。
┃理想像
最後に理想像について書きます。
ここまで「やりたいことをする時間」はお金をつくらない前提で書いてきましたが、
理想像はやっぱりこんな形だと思います。
もちろん「理想像」と言うぐらいで
誰しもがすぐに実現できるわけではないと思います。
実現できたとしても、実査に挑戦しようとするとこのような形になってしまうかもしれません。
だからこそ理想像に辿り着く前に、
今自分がどんな状態なのか、
どんな風に進んでいきたいのか整理することが大切だと思います。
┃最後に
やりたいこと、お金、時間のバランスを見つけることは簡単ではありません。
誰かが教えてくれるわけでもないですし、自分で試しながら考える必要があります。
正解もありません。
上記のどのパターンの差分に優劣関係はなく
自分のスタイル、つまり生き方によって選択するべきものです。
ただ毎日のささいなことばかりに追われて「今」という時間を無駄にして欲しくない。そんな気持ちで書きました。
僕も試行錯誤の中で生きてきましたが、学生時代に知っていたらちょっとだけ楽になっていたのかなとも思います。
何かの直接的な回答にはなっていないかもしれませんが、
誰かの考え方の整理になっていれば嬉しいです。
小さい頃に教えてもらいたかった「やりたいこと」と「お金」と「時間」のはなし
金田謙太