苦しむことをやめない

苦しいことがあると一般的に人はそれを取り除きたくなる。

苦しいという体験や、その感情はネガティブなものとしてラベリングされ

「ネガティブなものは取り除くべき」という引力の元、人は動いている。


しかし何がポジティブで、何がネガティブかという定義は過去の誰かによって作られたものであり

”ポジティブな状態”という内容を全ての人が真に受けるべきなのだろうか?と考えることがある。

ポジティブな引力の何が健康的ではないかと言うと

それが世論によって形成されている点にあると思う。

前向きであること。
新しい挑戦をしていること。
嫌なことを忘れること。


ポジティブなこと=良いこととして当たり前に話される世界だが

その”ポジティブな世界”は往々にしてあなたの意見ではない。



一般的にも”ポジティブな意見”というものは共感を得やすいし、

苦しんでいること、つまりネガティブなことは悪とされます。



だから僕はあえて苦しむことをやめないようにしている。



苦しいという葛藤こそが「人生をやっている」証拠だし

それをむやみに取り除くという行為は人間らしさから遠ざかっている気がするから。



時にポジティブの引力に引っ張られることもあるが

そんなときに救いとなるのは「美しさ」という尺度だ。

なぜなら美しさという尺度は自分だけの意思決定で決められる。

自分自身が

かっこいい。
キレイ。
美しい。

と思ってしまえばそれがその世界の定義になる。

世界に迎合する必要はなく、

自分の感情ぐらい自分の定義で生きてみよう。




こんな小さな抵抗の積み重ねが自分らしさを見つけるきっかけになるはず。

「苦しむことをやめない」
金田謙太

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